関越自動車道の事故を見て
配車マンとドライバー、互いに言えない本音
先日、関越自動車道で発生した大規模な多重玉突き事故。
ニュース映像に映る、雪の中で折り重なる車両を見て、
胸が締めつけられた人も多いのではないでしょうか。
運送業に携わる身としてその一人です。
亡くなられた方、負傷された方を思うと、
決して「他人事」では済まされない事故です。
そしてこの事故を見て、
一番強く反応したのは、配車マンとドライバーから成り立つ運送業だったと思います。
配車マンの本音
「あの判断で、本当によかったのか…」
関越の事故を見た瞬間、
配車マンの頭には、きっとこんな思いがよぎったはずです。
- 雪予報の日の配車
- 時間に余裕のない工程
- 荷主からの「何とかならない?」
「出さない」という判断はできなかったのか。
「もう少し余裕を持たせられなかったのか。」
結果論だとわかっていても、
事故のニュースは自分の配車を何度も振り返らせる。
配車マンは、
事故が起きていなくても
常に“起きた場合”を想像しながら仕事をしているのです。
ドライバーの本音
「あの状況で走る怖さは、現場じゃないとわからない」
雪、凍結、視界不良。
ニュースでは一瞬で流れてしまう言葉ですが、
ハンドルを握るドライバーにとっては命の重さです。
- 前が見えない怖さ
- 止まりたくても止まれない状況
- 追突されるかもしれない不安
それでもドライバーは、
「仕事だから」
「自分が行かなきゃ回らないから」
と、走ります。
事故の映像を見て
「自分も、あの中にいたかもしれない」
そう感じたドライバーは、少なくないはずです。
配車マンとドライバーは、敵じゃない
事故が起きると、
「配車が悪い」
「ドライバーの注意不足だ」
と、誰かのせいにされがちです。
でも現実は、もっと複雑です。
- 無理な条件を軽く言う荷主
- 人手不足が続く業界
- 効率優先が当たり前になった空気
その結果、
一番下で板挟みになるのが、配車マンとドライバー。
二人は対立しているようで、
実は同じ不安を抱えています。
それでも物流が止まらない理由
関越の事故を見て、
「それでも明日も走らなきゃいけない」
そう思った人も多いでしょう。
日本の物流が止まらないのは、
- 配車マンが、危険を承知で判断しているから
- ドライバーが、不安を飲み込んで走っているから
この言葉にされない覚悟で成り立っています。
事故を「不運」で終わらせないために
事故は誰か一人の責任ではありません。
配車マンとドライバーが
無理だと言える環境、
止める判断が尊重される仕組みが必要です。
事故が起きてから考えるのではなく、
起きる前に止められる現場へ。
最後に(求人のご案内)
当社では、
配車マンとドライバー、どちらか一方に
責任を押し付けることはしません。
- 天候・道路状況を最優先
- 無理な配車は見直す
- 現場の「危ない」を尊重する
関越の事故を見て、
「このままでいいのか」と感じた方。
安全を本気で考える現場で、
一緒に物流を支えませんか。
📞029-303-6555/茂木
